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山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 多田 健一
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(12), p.1343 - 1350, 2021/12
被引用回数:1 パーセンタイル:15.7(Nuclear Science & Technology)背景断面積の自動設定機能を多群断面積処理コードFRENDY/MGに実装した。背景断面積の自己遮蔽因子の依存性はエネルギー群,反応タイプ,核種ごとに大きく異なることから、自動的な背景断面積の設定は難しく、試行錯誤を繰り返してきた。本手法では、背景断面積を初期に10点設定し、そこから自己遮蔽因子の内挿誤差を考慮して削除や中点追加を繰り返すことで、自動的に背景断面積を設定する。また、本手法では、内挿法として、monotone cubic interpolation法を採用した。本手法を用いることで、線形内挿の場合に比べて少ない背景断面積で高精度に自己遮蔽因子を内挿できることが分かった。本手法を用いてJENDL-4.0及びJENDL-4.0uに含まれる全核種において背景断面積を計算したところ、10から25点で内挿誤差1%以下で自己遮蔽因子が計算できることが分かった。
杉野 弘幸; 藤田 朝雄; 谷口 航; 岩佐 健吾; 長谷川 宏
JNC TN8400 99-096, 23 Pages, 1999/12
これまでにサイクル機構では高レベル廃棄物の地層処分研究に関する研究を、「わが国における高レベル廃棄物地層処分の技術的信頼性-地層処分研究開発第2次取りまとめ-」として取りまとめ、平成11年11月に国に対して報告している。この第2次取りまとめのうち、「分冊2地層処分の工学技術」においては、オーバーパック、緩衝材の設計から、処分場のレイアウト、操業スケジュールまで、幅広く工学的な知見を取りまとめている。本報告は、このうち、緩衝材の設計に関して、背景となる考え方を第2次取りまとめ分冊2の本文に対比させて解説したものである。第2次取りまとめの緩衝材の設計においては、仕様設定の考え方を目に見える形で表現することに留意しており、これに対応して緩衝材の設計要件を10項目設定し、この設計要件を満足する緩衝材の乾燥密度と厚さの範囲をグラフ化して表現している。本報告ではこの緩衝材の範囲設定の考え方を中心に、計算で用いた式、背景等を説明した。
藤田 隆明; 久保 博孝; 杉江 達夫; 伊世井 宣明; 牛草 健吉
Fusion Engineering and Design, 34-35, p.289 - 292, 1997/03
被引用回数:68 パーセンタイル:96.84(Nuclear Science & Technology)電流分布測定のためのMSE(モーショナルシュタルク効果)偏光計をJT-60Uに設置した。偏光計は5本の視線を有し、加熱用中性粒子線から発せられるD線の成分を観測する。偏光角の測定はPEM(光弾性変調器)により行う。空間分解能は10cm程度である。本計測法においては窓ガラスによるファラデー回転による偏光角の変化等のためにオフセットが存在し、それを較正する必要がある。較正はプラズマを急速に動かすことにより行い、オフセット量を0.1~0.2度程度の精度で決定した。また高パワーの中性粒子入射加熱を行う時に偏光した背景光が観測されそれが測定に影響することが分かったので、背景光の偏光をモニターする機構を追加し、背景光の影響を補正した。本偏光計によりプラズマ電流のランプダウンや低域混成波電流駆動(LHCD)による電流分布の変化、加熱中の電流ランプアップによる負磁気シアーの生成等を測定した。
杉野 和輝; 大木 繁夫
no journal, ,
次世代高速炉の性能追求の一環として、炉心上部にNaプレナムを有する高速炉炉心におけるNaボイド反応度の解析手法について検討を継続した。具体的には、前報の多群モンテカルロ法に代わり、連続エネルギーモンテカルロ法を参照解として、前報の解析手法の適用性検討を行った。その結果、Naプレナム部のボイド反応度を参照解に対し負の方向に過大評価することが分かった。この過大評価の要因は、炉心部からNaプレナム部への中性子流入に伴う自己遮蔽の緩和効果であり、Naプレナム部の格子計算における背景断面積の補正により考慮できることが分かった。